絵は私たちの日常生活に身近に存在するものです。部屋の壁、ホテルのロビー、駅の待合室....有名画家の作品もありますが、ポスター、コピー、はたまた落書きまでいろい
ろですね。ホテルのロビーの壁に掛けられた絵画の大作に魅かれて眺めていたら、あっという間に1時間たったことがあります....一流ホテルには一流の絵画が相応しいと思いました。絵でその場の雰囲気も随分変わりますから侮れませんよね。それでは拙い文章で自信がありませんが、私が魅かれた絵について、その魅力の一端をお伝えできればと思います。
国宝「燕子花図屏風」は尾形光琳の代表作で、総金地に濃淡の群青と緑青だけで描かれており、収蔵元である根津美術館のホームページには”日本の絵画史全体を代表する作品といって過言ではない”と記載されています。いいですね....本当に。
構図、形、配色、総てが考え抜かれたものでしょうが、作為が気にならないところがすごいところなのでしょうね。そういう分析的な見方をするのは学者や評論家の先生方におまかせしたほうが良いのかもしれません。でも、素人は素人なりに色々批評するのですよね...それが楽しいのです。
私は西欧の絵画を見るのも好きですが、日本画を見るほうがもっと好きかもしれません。理屈ではなく、単なる好みの問題だと思います。中でも琳派の絵は好きですね。展覧会に出かけるときには、どうしても日本画中心になってしまいます。そういう人も多いのではないかと推測するのですが、現実はどうでしょう....。
絵画の好みも、若者世代と年配層とで全く違うかもしれません。生活している環境が変わっていますから、嗜好も変わって当然ですよね。自動車や洋服のデザインと同様に、絵画にも流行はあるのでしょう。現在も評価され、かつ100年先にも生き残る絵を描くのは至難の業かもしれません。