絵を見ることは好きですから、洋画(西洋画・油彩)もたくさん見てきました。用いる絵具や表現法は多彩で、油絵・陶板画・水彩画・パステル画・テンペラ画といった区別があるようです。最近ではアクリル絵具、ミクスト・メディアなどの新しい材料・表現様式も出てきています。
洋画・日本画という言葉は明治時代にできたようです。歴史的にみると、西欧の絵画は日本古来の絵と比べて写実性が高いことは周知の事実です。近年、両者の区別がつきにくい絵も少なくはないようで、洋画・日本画という呼称に疑問を呈する意見もあるようですね。
私のブログでは、洋画と日本画とを厳密に区別するものではありません。従来より洋画に分類されている、日本画に分類されている、というくらいのものです。ほかにモダンアート、現代アート、コンテンポラリーなどの名称も使われています...。単純に日本人作家、海外作家という区別のほうが分かりやすいかもしれませんね。
クロード・モネ(1840-1926)は、現在日本も含め世界で最も好かれている画家の1人でしょう。そして、少なくても日本においては、それは将来も変わらないような気がいたします。私は2007年に国立新美術館で開催された大回顧展を見に行きました。もう12年たちますが、不思議なことに(?!)、今でも何枚かの絵の印象がシッカリと脳裏に刻まれているのですね...。
私の長年のイメージは、「モネ」イコール「睡蓮」でした。その昔、実家にはモネ・ゴッホ・ルノワール等の雑誌の挿絵の切り抜きが飾ってありましたから、子供の頃にインプットされた影響は大きいのですね。一方、小学校から高校まで美術の授業を受けましたが、印象に残るような映像が思い浮かびません...水彩や油彩を勝手気ままに描いていただけのような...。タイミングさえ合えばですが、美術の時間に例えばモネ展などへ見学に連れて行くのも良いかもしれません。
モネの画業については、ほとんど語り尽くされているのでしょう。Wikipediaには異例の長さでその生涯や作品が紹介されていますし、目がくらむほど膨大な引用文献が列記されています。モネが浮世絵の愛好家であったこと、浮世絵から多くのインスピレーションを得ていたことなどは良く知られた事実です。画材、色彩、構成...日本人と共通する趣味嗜好があるとすると、モネの絵には日本人を引きつける何かがあっても不思議ではありません...。
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セルジュ・ルモワンヌ、高階秀爾、馬渕明子、南 雄介、国立新美術館、読売新聞東京本社文化事業部 編集: 大回顧展 モネ 印象派の巨匠, その遺産.読売新聞東京本社発行 2007